90歳の病床の父に 耳元で話しかけた 「今までの人生で 何が一番嬉しかった?」 すると真っ直ぐに返ってきた 「(私と)話ができたこと」 ・・・こんなに幸せなことはない」 女性であることの嫌悪感 10代から30代まで長い間 父と話ができなかった この2年間は 父の通院の付き添いや 毎日の減塩の食事作りで 父との距離が縮まった 最期の救急搬送の前 初めて私を頼ってくれた おしめを替え 蒸しタオルで身体を拭いた そして心から喜びがこぼれた 旅立つ2日前の会話 「ずっと親子でいてね」 間髪入れず 力強く 「当たり前だ」
最期の会話
